- ピラティスを始めてみたいけどどうやればいいんだろう?
- 気軽にピラティスを始めてみたい
- 続けられる方法でピラティスをやりたい
身体のことを考えてピラティスに興味を持ったものの、やり方がわからないと困る人は多いのではないでしょうか。ピラティスは正しいフォームや呼吸法の習得ができないと、効果を実感しにくくなります。この記事ではホームピラティスを始める前に準備するものややり方、効果的に実施する方法をわかりやすく解説します。
記事を読めば、ピラティスを続けられる自分に合ったやり方を見つけることが可能です。
ピラティスでは正しいフォームや呼吸法の習得が大切です。続けやすい環境を整え、ピラティスのやり方を身につけて習慣化していきましょう。
ピラティスは体を整えるエクササイズ

ピラティスはインナーマッスルとアウターマッスルを協調させて、体を整えるエクササイズです。初心者でも取り組みやすく、体幹を安定させてしなやかに動ける体をつくれます。
ピラティスに取り組むと、姿勢の乱れに気付きやすくなります。正しいフォームや呼吸法を意識することで、体の使い方を見直すことが可能です。
初心者がピラティスのやり方を学ぶときは、正しいフォームや呼吸法を意識することが大切です。正しいやり方を身に付けると姿勢改善やシェイプアップ、腰痛予防、体幹強化などの効果が期待できます。
ピラティスにはホームピラティスの他に、指導を受けられるスタジオピラティスという選択肢もあります。自分に合うやり方を見つけ、継続して習慣化を目指しましょう。
ホームピラティスを始める前に準備するもの

ホームピラティスを始める初心者の方は、最初に道具や環境を整える必要があります。準備するものは多くありません。初心者の方がホームピラティスを始める前に準備するものは、以下のとおりです。
- ピラティスマット
- 動きやすい服装
- 飲み物
- タオル
- 動画などの教材
ピラティスマットは体を安定させ、正しいフォームを保つために役立ちます。床とのすべりを防ぐため、姿勢を整えやすくなります。服装は体の動きを確認しやすいフィットした素材で、伸縮性のあるものがおすすめです。動きがスムーズになり、フォームを意識しやすくなります。
初心者の方がホームピラティスを始める場合、正しいフォームと呼吸法を学ぶための教材が必要です。自己流で進めると、効果を実感できない可能性があります。
ホームピラティスのやり方|呼吸法

ホームピラティスを始めるために、最初に呼吸法を理解しましょう。ピラティスの呼吸法は三次元呼吸(3D呼吸)と呼ばれます。3D呼吸とは肋骨を前後・左右・上下すべての方向に広げる方法です。3D呼吸を行うことで補助筋の関与を最小限に抑えられ、深く安定した呼吸ができるようになります。3D呼吸のやり方は、以下のとおりです。
- 肋骨を左右に広げる
- 斜め後ろ方向へ広げるイメージで肋骨を背中方向に広げる
- 肋骨を前後・左右・上下へ自然に広げる
ピラティスでの呼吸は、体幹と動きの質をつなぐ役割を担っています。
» ピラティス=胸式呼吸はもう古い?|呼吸法について改めて考える
ホームピラティスのやり方|基本姿勢

初心者がホームピラティスのやり方を身につけるためには、基本姿勢を理解することが大切です。基本姿勢を整えると体の向きや重心を意識しやすくなり、動作を安定させやすくなります。ピラティスで用いる主な基本姿勢は、以下のとおりです。
- ニュートラルポジション
- インプリントポジション
- テーブルトップポジション
ニュートラルポジション
ニュートラルポジションは背骨と骨盤の自然なカーブを保つ姿勢です。背中や腰に負担がかかりにくく、正しいフォームで動作を行うための基本となります。ニュートラルポジションは身体にとって無理のない中間位であり、安定した状態をつくれます。
ニュートラルポジションを取るときに意識するポイントは、前方トライアングルです。前方トライアングルとは骨盤の左右の出っ張った部分と恥骨の3点を結んだときにできる、三角形を指します。
立った姿勢では前方トライアングルが床に対して垂直になるように調整すると、ニュートラルポジションに近づきます。仰向けの場合は前方トライアングルが床と平行になるように意識しましょう。
» ピラティスにおける「ニュートラルポジション」とは?|正しい姿勢の基本をわかりやすく解説
インプリントポジション

インプリントポジションは骨盤を軽く後ろに傾け、腰まわりの負担を軽くする姿勢です。初心者は腹筋エクササイズの際に腰が反りやすいため、インプリントポジションで腰を安定させることが大切です。
インプリントポジションを取るにはまず、仰向けになり膝を立てます。次に仰向けの状態のまま骨盤を軽く後ろに傾け、腰椎のカーブを浅くしてマットに近づけます。腰のすき間が少なくなる位置を保ち、腹部の力を使って体幹を安定させましょう。
インプリントポジションは腰まわりの安定性を高めるだけでなく、身体の感覚を向上させたり、体幹を安定させたりするために有効です。
» 【ピラティス インプリントとは?】初心者でもわかる姿勢改善の基本と使い方
テーブルトップポジション
テーブルトップポジションは仰向けで膝を立てた状態から、股関節と膝を直角に曲げて両脚を持ち上げる姿勢です。体幹の安定性を高める基本姿勢として、ピラティスの動作で用いられます。
テーブルトップポジションを保つためには、最初に骨盤が動かないようにインプリントポジションを取ります。次に腹筋でしっかりと体幹を固定し、太ももは床に対して垂直、すねは床に対して水平になる状態をつくりましょう。
腰が反らないように注意し、呼吸を止めずに姿勢を維持することがポイントです。
ホームピラティスのやり方|基本ポーズ

基本姿勢を理解できたら、基本ポーズに取り組めます。初心者がホームピラティスで実践しやすい代表的なポーズとして、次の5つがあります。
- ペルビックカール
- チェストリフト
- スパインツイスト
- ロールアップ
- ハンドレッド
ペルビックカール
ペルビックカールは骨盤と背骨を滑らかに動かす基礎的なエクササイズです。やり方は以下のとおりです。
- 仰向けになりニュートラルポジションを保ち、膝を立てて足を腰幅に開く
- 息を吸って準備し、吐きながら骨盤をゆっくり後傾させ、尾骨から順に背骨を持ち上げる
- 股関節付近から肩までが一直線になる位置で静止する
- 息を吸って準備し、吐きながら先ほどとは逆の順番で背骨をマットに下ろしていく
- 1〜4の動作を5〜10回繰り返す
体幹とお尻の筋肉を意識しながら、ゆっくりとした動作で行いましょう。
チェストリフト

チェストリフトは腹部の筋肉を安定させ、体幹を鍛える基本的なエクササイズです。やり方は以下のとおりです。
- 仰向けになりニュートラルポジションを保ち、膝を立てて両手を後頭部に添える
- 息を吸って準備し、吐きながら上体を持ち上げる
- 頭、首、肩甲骨がマットから離れるまで体を丸める
- 肩甲骨が浮いた状態を3〜5秒保つ
- 息を吸いながら、ゆっくり元の姿勢に戻る
- 1〜5の動作を5〜10回繰り返す
正しいやり方で行うことで首への負担を抑え、腹部の安定性と体幹の強化につながります。
スパインツイスト
スパインツイストは背骨の回旋を滑らかにするエクササイズです。やり方は以下のとおりです。
- 座った姿勢で両脚を伸ばして骨盤を立て、両腕を肩の高さで横に広げる
- 息を吸って準備し、吐きながら上半身を右にねじる
- 息を吸いながら、ゆっくりと体を正面に戻す
- 息を吸って準備し、吐きながら上半身を左にねじる
- 息を吸いながら、ゆっくりと体を正面に戻す
- 1〜5の動作を5〜8回繰り返す
骨盤を正面に向けたまま動作を行い、上半身だけをねじることを意識しましょう。
ロールアップ

ロールアップは背骨を順番に動かす感覚を身につけるエクササイズです。やり方は以下のとおりです。
- 仰向けになった状態で両足をまっすぐ伸ばし、両腕は耳の横でまっすぐ伸ばす
- 息を吸いながら、両腕を天井に向けて持ち上げる
- 息を吐きながらゆっくりと上体を起こし、腹筋の力で背骨を1つずつ丸めながら前方へ倒す
- 息を吸いながらその姿勢をキープする
- 息を吐きながら、背骨を1つずつ床に下ろすイメージで仰向けの姿勢に戻る
- 1〜5の動作を3〜5回繰り返す
勢いをつけず、体幹の力で動くことが大切です。
ハンドレッド
ハンドレッドは呼吸と体幹の安定性を高めるエクササイズです。やり方は以下のとおりです。
- テーブルトップポジションを取り、両腕を天井に向かって伸ばす
- 息を吸って準備し、吐きながら頭と肩を持ち上げる
- 両腕を床から数センチ浮かせ、手のひらを下に向けて伸ばす
- 姿勢を保ちながら、息を5回吸い5回吐くサイクルで腕を小さく上下に動かす
- この呼吸と腕の動きを10セット繰り返す
腕の動きは肩から行い、肩甲骨周りの筋肉を使うことを意識します。100回腕を動かすことから、ハンドレッドと呼ばれています。
ホームピラティスをより効果的に実施する方法

ピラティスは運動習慣として継続的に行うことが重要です。1回の時間や回数にこだわるのではなく、習慣化することを意識して取り組みましょう。体力や生活リズムに合わせて目標を立て、無理なく継続できるやり方を選ぶことが大切です。
ホームピラティスを行うときは正しいフォームと呼吸法を意識することが重要です。フォームが崩れると効果を実感しにくくなるだけでなく、体を痛める可能性があります。鏡を使って姿勢を確認しながら、丁寧に動くことを意識しましょう。
ピラティスを始める目的はそれぞれです。どのような目的で始めたとしても、効果を実感しやすくするためには生活習慣の見直しも大切です。ピラティスと並行して食生活や睡眠などの生活習慣を整えることで、体が動かしやすい状態になり、エクササイズの質を高められます。
» ピラティスは効果が出るまで何か月?期間・頻度・続け方ガイド
初心者がホームピラティスを行う際の注意点

初心者がホームピラティスを行う際は、正しいフォームや呼吸法を意識することが大切です。基本が身についていないと動きが不安定になり、思うような効果を得られない場合があります。
ホームピラティスを行う際は、無理のない範囲で取り組むことが重要です。体力に合わせて回数やセット数を調整し、疲れを感じたときは休憩を挟むことをおすすめします。痛みを感じた場合は、無理をせず中止しましょう。
自宅では自分の動作を客観的に確認する機会が少ないため、正しいフォームや呼吸法の習得が難しくなります。習得の難しさを感じたら、専門のインストラクターに指導してもらえるスタジオピラティスを利用することも1つの方法です。
ピラティスを続けるコツ

ピラティスを続けるコツは、朝の準備前や就寝前など、生活リズムに合わせて取り組む時間を固定することです。
習慣化するためには取り組む目的を明確にすることも重要です。姿勢を整えたい、体を動かす習慣をつくりたいなど、ピラティスを通してなりたい自分をイメージすることで続けやすくなります。
正しいフォームの習得やモチベーションを保つことが難しいと感じた場合、スタジオでのレッスンを活用するやり方があります。専門のインストラクターの指導を受けることは、飽きずにピラティスを続ける方法の1つです。
ピラティスを続けるときの選択肢

ピラティスにはさまざまな種類や形式があります。初心者がピラティスを続けるためには、自分に合ったやり方を選ぶことが大切です。
ピラティスの種類|マットピラティス・マシンピラティス
ピラティスにはマットピラティスとマシンピラティスがあります。
マットピラティスは言葉の通り床にマットを敷いて行うピラティスです。自宅でも取り組みやすいため、ホームピラティスでは一般的な方法とされています。時間や場所に縛られずに取り組むことができます。
マシンピラティスは専用の器具を使用する方法です。器具にはばねやベルトがあり、動作をサポートする仕組みが備わっています。専門のインストラクターの指導を受けながら取り組めるため、初心者も正しい動作を習得しやすいことが特徴です。
» マットピラティスとは?基礎知識と3つのメリットを解説
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ピラティスの形式|スタジオピラティス・ホームピラティス
ピラティスを継続するためには、スタジオピラティスとホームピラティスのどちらが自分に合っているかを見極めたうえで選ぶのが大切です。
スタジオピラティスはスタジオに通い、専門のインストラクターの指導を受けながら行う形式です。正しいフォームや呼吸法のポイントを確認しながら進められるため、ピラティスのやり方を習得しやすいメリットがあります。
スタジオピラティスにも種類があります。マンツーマンで指導を受けられるパーソナルスタジオピラティスと、複数人で行うグループスタジオピラティスです。
初心者には専門のインストラクターの指導を受けられる、スタジオピラティスがおすすめです。
» 初心者でもわかるピラティスの種類と選び方を徹底解説
自分に合った方法を見つけてピラティスのやり方を身につけよう

ピラティスは体を整えるエクササイズであり、正しいフォームや呼吸法を意識して行うことが大切です。ホームピラティスはピラティスマットや教材など、簡単な準備で始めることができます。
正しいフォームの習得やモチベーションを保つことが難しい場合、スタジオピラティスを選ぶことも、選択肢の1つです。専門のインストラクターの指導を受けることでピラティスのやり方を学びやすくなり、無理なく続けやすくなります。
ピラティスのやり方には種類や形式など、多くの選択肢があります。初心者がピラティスを続けるためには、取り組みやすい方法を試しながら、自分に合ったやり方を選びましょう。