- ピラティスとヨガ、流行っているけど違いがよくわからない
- 体のラインを整えたいけど、ピラティスとヨガのどっちが効果的なの?
- 心と体の両方をケアしたいけど、ピラティスとヨガのどちらを選べばいい?
ピラティスとヨガはどちらも心と体の健康に役立つとして、多くの人に支持されています。しかし、ピラティスとヨガの違いを理解せずに始めると、期待した効果が得られないこともあるため注意が必要です。
この記事ではピラティスとヨガの目的や効果、呼吸法などの違いを比較し、最適な選び方を解説します。記事を読むことで、ピラティスとヨガの特徴が明確になり、目的や体調に合ったエクササイズを選べるようになります。
体幹を鍛え、しなやかな体づくりを目指すならピラティスがおすすめです。心身の深いリラックス効果や柔軟性の向上を求める人には、ヨガが向いています。
ピラティスとヨガの基礎知識

ピラティスとヨガの基礎知識を以下の特徴から解説します。
- ピラティスとは姿勢や体のバランスを整えるエクササイズ
- ヨガとは心と身体を調和させるエクササイズ
ピラティスとは姿勢や体のバランスを整えるエクササイズ
ピラティスは、体の深層にあるインナーマッスルと表層のアウターマッスルを協調させ、体を内側から整えるエクササイズです。体幹を安定させながら、しなやかに動ける体づくりを目指します。
ピラティスの考え方は、創始者ジョセフ・ピラティスが若い頃から探求していた、健康と身体教育への関心に始まります(※)。第一次世界大戦中にはイギリスで抑留され、仲間たちと共に体を動かす方法を工夫した経験が、のちのピラティスメソッドを形づくる大きなきっかけとなりました。
ジョセフ・ピラティスが探究していた呼吸・体幹の安定・動作のコントロールといった理論は、後にリハビリや健康維持の分野にも応用されていきました。体の正しい使い方を学び、機能的な体を取り戻すことをピラティスは重視しています。
ピラティスの動きが体の深層部にある筋肉に働きかけ、背骨や骨盤を本来の位置へと導きます。ピラティスは体の内側から整えることで、姿勢やプロポーションの改善、健康維持に役立つエクササイズです。
※ 所説あり
ヨガとは心と身体を調和させるエクササイズ
ヨガは心と身体のつながりを大切にし、調和を目指すエクササイズです。身体的な健康だけでなく、精神的な安定や心の平穏を深く追求する点にヨガの特徴があります。
ヨガは主に以下の3つの要素(※)を中心に行われています。
- ポーズ(アーサナ)
- 呼吸法(プラーナヤーマ)
- 瞑想
ポーズや呼吸法、瞑想の組み合わせによって身体がしなやかになり、ストレスの軽減や集中力の向上といった効果がヨガには期待できます。ヨガは自分自身の心と深く向き合い、内側から健やかさと穏やかさを育むためのエクササイズです。
※ 古典的なヨガの教えである『ヨーガ・スートラ』では、3つの要素に加えてヤマ(禁戒)、ニヤマ(勧戒)、プラティヤハーラ(感覚制御)、ダーラナー(集中)、サマーディ(三昧)を含む「八支則」として、より包括的な体系が示されています。
ピラティスとヨガの違いを徹底比較

ピラティスとヨガには以下の違いがあります。
- 目的と効果の違い
- 呼吸法の違い
- エクササイズの動きとアプローチの違い
- 使用するマットや器具の違い
- リラックス効果と精神面へのアプローチの違い
目的と効果の違い
ピラティスとヨガは目的と効果に違いがあります。ピラティスでは体の深い部分にあるインナーマッスルを鍛えることを目指します。ピラティスの効果は以下のとおりです。
- 美しい姿勢に近づく
- 腰の痛みを和らげる可能性がある
- 引き締まった身体を目指せる
ヨガはゆったりとしたポーズと呼吸で心と身体のつながりを深めます。ヨガの効果は以下のとおりです。
- 日々のストレスが軽くなる
- 体の柔軟性の向上が期待できる
- 心からリラックスできる
ピラティスは体のコントロールと強化、ヨガは心身の調和と解放を大切にしている点が根本的な違いです。
呼吸法の違い

ピラティスとヨガでは、呼吸の目的と方法が異なります。ピラティスは体を動かしながら集中力を高める呼吸、ヨガは心身の調和を整える呼吸が中心です。ピラティスの基本となる「三次元呼吸」は、横隔膜を中心に肋骨を前後・左右・上下へと広げる立体的な呼吸法です。
深く呼吸を行うことで体幹の筋肉が働きやすくなり、全身の緊張をやわらげながら集中力を高めます。呼吸を止めずに三次元呼吸をリズムよく続けることで、動きと呼吸が一体化し、バランスの取れたエクササイズが行えます。
ヨガでは呼吸によって心の安定・体内の浄化・エネルギーの流れを整えることを目的としています。主なヨガの呼吸法には以下の6種類があります。
- 腹式呼吸:お腹を膨らませたりへこませたりしながら呼吸する方法
- 胸式呼吸:胸を広げるように呼吸する方法
- 片鼻呼吸(ナーディ・ショーダナ):片方の鼻を交互に押さえながら呼吸する方法
- ウジャイ呼吸:喉の奥を軽く締めて「シュー」という音を立てながら行う呼吸
- カパラバティ呼吸:お腹を強くへこませて素早く息を吐き出す呼吸
- シータリー呼吸:口をすぼめて息を吸い、鼻から吐く呼吸
ピラティスは体を動かすための呼吸、ヨガは心を静めるための呼吸というアプローチの違いが、呼吸法にも表れています。
エクササイズの動きとアプローチの違い
ピラティスとヨガの動きとアプローチの特徴は以下のとおりです。
- ピラティスの動きとアプローチ
- 体幹を意識し、背骨やインナーマッスルに集中した正確で流れるような動きを繰り返します。体のコントロールと筋肉の強化に重点を置く、機能的なアプローチです。
- ヨガの動きとアプローチ
- さまざまなポーズを一定時間保ち、ポーズからポーズへとつなぐ動きが中心です。柔軟性の向上とともに、心と体のバランスを整えることを重視します。
ピラティスは筋肉を鍛えて体の機能を高める動き、ヨガはポーズを保ちながら心身のバランスを整える動きが中心です。
使用するマットや器具の違い

ピラティスとヨガでは使用するマットや器具にも違いがあります。ピラティスとヨガのエクササイズを安全で効果的に行うために、専用に作られたものが使われるからです。
マットは体の保護を重視するか、ポーズの安定性を重視するかで、以下のように厚さが異なります。
- ピラティス
- 寝転がって背骨を動かす動きが多いので、適度なクッション性のある6〜10mm程度のマットがおすすめです。
- ヨガ
- 立位のポーズでバランスを取ることが多いため、安定性を保ちやすい3〜6mm程度のマットが一般的に適しています。
» マットピラティスってどんな運動?初心者でもわかる基本を解説
器具に関しても負荷をかける目的か、ポーズを補助する目的かで使われるものが変わります。しなやかで無駄のない動きを身に付けるために、ピラティスで使われる代表的な器具は以下の3つです。
- ピラティス専用マシン
- マジックサークル
- フォームローラー(ストレッチポール)
ヨガではポーズを正しく、心地良く行うことをサポートするために、以下の補助具が使われます。
- ヨガブロック
- ヨガベルト
- ボルスター
リラックス効果と精神面へのアプローチの違い
ヨガとピラティスはどちらも心身の健康に寄与しますが、リラックスの質や精神面へのアプローチが異なります。ヨガは心を解放して緩めることを目指すのに対し、ピラティスは体の動きに集中することでリフレッシュを促すアプローチです。
ヨガは瞑想や哲学的な要素を取り入れ、ストレスからの解放や心の平穏を重視します。一方、ピラティスは体の動きに意識を集中させることで余計な考えを払います。ピラティスではエクササイズ後の爽快感や達成感から精神的な充実を得ることが可能です。
ピラティスとヨガの共通点

ピラティスとヨガは異なるエクササイズですが、以下の共通点があります。
- インナーマッスルや体幹の強化
- 姿勢改善と身体のバランス調整
- 心身の健康とリラックス効果
インナーマッスルや体幹の強化
ピラティスとヨガは安定した軸でしなやかに動ける体をつくるのに効果的です。ゆっくりとした動きや呼吸法を通じて、ピラティスとヨガは体の深層部にある以下の筋肉に働きかけます。
- 腹横筋
- お腹の最も内側にある腹筋群の一つです。
- 骨盤底筋群
- 骨盤の底(下側)にハンモック状に広がる複数の筋肉の総称で、内臓を下から支える重要なインナーマッスル群です。
ピラティスやヨガで腹横筋や骨盤底筋群を強化すると、お腹周りの引き締めや腰への負担軽減が期待できます。
» J-STAGE「腹横筋のトレーニング効果について」(外部サイト)
» J-STAGE「骨盤底筋トレーニングのための基礎と実践」(外部サイト)
姿勢改善と身体のバランス調整

美しい姿勢の維持や、体のバランスを整えることにピラティスとヨガは役立ちます。ピラティスもヨガも体の土台となる背骨や骨盤を意識し、歪みや癖を整えることに焦点を当てているからです。
ピラティスとヨガでは以下のアプローチで姿勢を改善に取り組みます。
- 体の軸を整える
- 全身の筋肉を均等に使う
- 正しいポーズを維持する
ピラティスとヨガのエクササイズを通して、日常生活でも正しい姿勢を保ちやすくなります。
心身の健康とリラックス効果
心と体の健康を促し、深いリラックス効果をもたらす共通点がピラティスとヨガにはあります。ピラティスもヨガも深い呼吸と体の動きに意識を集中させるからです。
ピラティスやヨガをすることで、心と体に以下の変化が期待できます。
- 自律神経のバランスが整う
- 心が安定する
- 不調が緩和される
- 睡眠の質が向上する
- セルフケアの意識が向上する
ピラティスやヨガがもたらす心身の変化により、ストレスホルモンの分泌が抑えられたり、肩こりや冷えなどの不調が和らいだりします。
ピラティスとヨガの選び方

ピラティスとヨガをおすすめする人について解説します。ピラティスとヨガのどちらを選ぶか迷った場合は、目的や解決したい悩みに応じて決めることがおすすめです。
ピラティスがおすすめの人
ピラティスは体の機能改善や姿勢を整えることに集中したい人におすすめです。ピラティスは内側の筋肉を意識して、体全体のバランスを整えるエクササイズだからです。
以下の悩みや目標を持つ人は、ピラティスを継続することで改善が期待できる場合があります。
- 猫背・反り腰の改善(※)
- 肩こり・腰痛の緩和
- 体幹の強化
- 運動不足の解消
- 身体バランスの改善
1つでも当てはまる悩みや目標があれば、生活にピラティスを取り入れてみましょう。ただし、持病や痛みがある場合は事前に医師に相談し、資格を持つインストラクターの指導のもとで行うことをおすすめします。
※ 症状の原因により効果は異なります。
ヨガがおすすめの人
心と身体のつながりを重視し、内面からのリラックスを求める人にはヨガがおすすめです。深い呼吸に合わせたゆったりとした動きは、心身の緊張を和らげ、乱れがちな自律神経を整える助けになります。
日々の生活で以下のことに関心を持っている人には、ヨガが適しています。
- ストレス解消
- 不調の改善
- 柔軟性の向上
- 自分と向き合う時間
- 哲学・精神世界への興味
心と身体の両方から健やかになりたい人は、ヨガを試してみましょう。
ピラティスとヨガを併用するメリットとデメリット

ピラティスとヨガの併用は心と身体の両方により良い効果が期待できる一方で、注意すべき点もあります。ピラティスとヨガを併用するメリットとデメリットを解説します。
ピラティスとヨガを併用するメリット
ピラティスとヨガを組み合わせることで筋力強化と柔軟性向上の両面からアプローチでき、多様な心身の健康維持を目指せます。ただし、効果には個人差があるため、自分に合った方法を見つけることが大切です。
ピラティスとヨガの併用により、以下のメリットが期待できる場合があります。
- 体幹が強化され、ポーズが安定する
- 柔軟性が高まり、動作がスムーズになる
- 筋力と柔軟性のバランスが整う
- 心身のバランスが整い、ストレスが解消される
- 体の歪みや不調が改善される
ピラティスとヨガはそれぞれ異なるアプローチで身体機能と心の健康維持に役立つため、併用することでより総合的な健康づくりが見込めます。
ピラティスとヨガを併用するデメリットと注意点
ピラティスやヨガを計画なしに併用すると、心や体に負担をかけてしまう可能性があるため注意が必要です。以下の点がピラティスとヨガを併用するデメリットとして挙げられます。
- 時間やお金の負担が増加する
- 過度な運動による疲労を管理する必要がある
- 呼吸法や動作の違いに戸惑うこともある
デメリットを理解したうえで無理なく取り組むことが、ピラティスとヨガの併用を成功させるポイントです。
ピラティスとヨガに関するよくある質問

ピラティスとヨガに関するよくある疑問について解説します。
ピラティスとヨガはどっちが痩せやすい?
ピラティスとヨガのどちらが痩せやすいかは、一概には言えません。ピラティスとヨガでは痩せるためのアプローチが異なるからです。「どう痩せたいか」という目的によって、ピラティスとヨガのどちらが向いているかが変わります。
ピラティスは内側から整え、身体の安定性と柔軟性を高めることを目指すエクササイズです。姿勢や骨盤の歪みが整うことで、お腹周りが引き締まり、見た目がすっきりする効果がピラティスでは期待できます。
一方、ヨガは「パワーヨガ」や「アシュタンガヨガ」のように運動量の多いスタイルを選べば、有酸素運動としてカロリーを消費することが可能です。ヨガの深い呼吸法は自律神経を整える助けにもなります。心のバランスが整うとストレスによる過食を防いだり、睡眠の質を高めたりと、間接的なダイエット効果もヨガには見込めます。
ピラティスとヨガを両方やる場合の効果的な順番は?

ピラティスとヨガを両方行う場合「この順番が絶対に正しい」というルールはありません。その日の目的や体調に合わせて柔軟にピラティスとヨガの順番を決めることが、最も効果的です。ピラティスとヨガの順番を変えることで体に与える影響や得られる効果が変わるからです。
ピラティスで先に体幹を意識すると、その後のヨガのポーズが安定し、けがの予防につながる可能性があります。逆に、ヨガで体をほぐしてからピラティスを行うと、筋肉の柔軟性が高まり、体の可動域が広がる効果が期待できます。
初心者でも取り組めるのはピラティスとヨガどっち?
ピラティスとヨガはどちらも初心者向けのクラスが豊富なので、運動経験がない人でも安心して始められます。
ピラティスは体の正しい使い方を基礎から論理的に学ぶため、運動が苦手な方でも動きの意味を理解しながら進めることが可能です。一方、ヨガには「ハタヨガ」や「リラックスヨガ」など、運動量が少なくゆったりとしたスタイルのものが多くあり、体力に自信がない人でも無理なく楽しめます。
体の硬さが気になる人には、柔軟性を高めるポーズが多いヨガがおすすめです。姿勢の悪さや体幹の弱さを改善したい場合は、体の軸を意識するピラティスが適しています。
ピラティスとヨガの違いを理解して、自分に合った方法を見つけよう

ピラティスとヨガの選択に迷ったときは、それぞれの特徴を理解したうえで、自分の目的や体調に合った方法を選びましょう。ピラティスは体の芯を鍛えて機能的な動きを目指し、ヨガは心と身体のつながりを重視してリラックスを深めるという違いがあります。姿勢改善や動きの質を高めるにはピラティス、ストレス解消や柔軟性向上にはヨガが適しています。
体調や気分に応じてピラティスとヨガを使い分けることも可能です。ピラティスとヨガの体験レッスンで実際に確かめて、無理なく継続できるスタイルを見つけましょう。
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※朝日新聞社運営「マイベストプロ東京」にて、当スタジオ代表の田沢が初心者向けに「ピラティスとヨガの違い」を解説しています。