ピラティスとは


ピラティスとは
ピラティスは、Joseph Hubertus Pilates(ジョセフ・ヒューベルタス・ピラティス/1883–1967)が考案した身体コンディショニング法です。ジョセフは当初、このメソッドを「コントロロジー(Contrology:身体と心を“意志でコントロール”する学び)」と呼びました。著書『Your Health』(1934)では「身体と心を自分の意志で等しく発達させることが、最優先すべき自然の法則である」と述べ、次の3つを核に据えています。
Breath(呼吸):胸郭を三方向に広げる3D呼吸を土台に、動きの質と集中を高める。
Whole Body Movement(全身の動き):部位ではなく“全身をつなげる”協調動作を重視する。
Whole Body Health(全身の健康):日常生活のパフォーマンス向上と心身の調和を目指す。
これらを段階的に身につけ、からだの使い方を再学習していくプロセスそのものが「ピラティス」です。

ピラティスとヨガの違い
ピラティスは「身体と心を自分の意思でコントロールする力を育てる」ことを目的に発展したメソッドです。考案者のジョセフ・H・ピラティスは、これを コントロロジー(Contrology) と名づけました。
一方、ヨガは古くから伝わる方法で、古典的には「心の動きを静める」ことを目的とし、心身の安定を大切にする体系です。
ジョセフはさまざまな運動法を学ぶ中でヨガにも触れ、その呼吸法や所作からヒントを得て、自らのメソッドを洗練させていきました。そのため両者には似た動きも見られます。
ただし、目指す方向は異なります。ピラティスは体の動きをコントロールして全身を調和させることを目指し、ヨガは心と体を落ち着かせてひとつにまとめることを重視します。つまり、目的がはっきりと違うのです。
一方で、ピラティスであれ、ヨガであれ、あるいは筋トレであっても、ご自身が「長く続けられる」と思える方法を選ぶことが何より大切です。無理なく続けられる習慣こそが、心身の健康を育てる近道になります。

Benefits of Pilates
ピラティスの6つの効果
姿勢改善
現代人はデスクワークやスマホの影響で猫背や巻き肩、反り腰、ストレートネックになりやすく、正しい姿勢を保つことが難しくなっています。また、ピラティスで「ニュートラル=中間位」というポジションを学んでいただくことで、お腹や骨盤まわりの筋肉を正しく働かせることで、背骨や骨盤が自然な位置に戻り、姿勢改善につながります。

シェイプアップ
ピラティスはインナーマッスルを中心に、全身をバランスよく使う運動です。筋肉の無駄な緊張をとりながら、必要な部分を引き締めていくので、体がしなやかに整っていきます。続けることで代謝も上がり、自然なボディラインづくりにつながります。

肩こり・腰痛改善
ピラティスでは、肩甲骨まわりや骨盤を正しい位置に整えながら動かすエクササイズを行います。たとえば、肩甲骨を安定させた状態で腕を動かしたり、骨盤の角度を意識しながら脚を動かしたりすることで、首や腰に余計な負担をかけずに動けるようになります。
その結果、肩甲骨や股関節の動きがスムーズになり、肩こりや腰痛の改善につながります。また、四十肩・五十肩、ぎっくり腰の予防にも効果的です。さらに、アスリートにとってはスポーツ障害の予防やパフォーマンス向上にも大きな効果を発揮します。

冷え・むくみ改善
冷えやむくみの原因のひとつは、「間違った体の使い方」で一部の筋肉だけが疲れてしまい、疲労物質が溜まることにあります。ピラティスでは正しい動きを学ぶことで、バランスよく筋肉を使えるようになり、血流や代謝が整い、冷えやむくみの改善につながります。
また、エクササイズ中に筋肉を伸ばしたり縮めたりすることで「ポンプのような働き」が生まれ、血液やリンパの流れがスムーズになります。これも冷えやむくみを軽減する大きな要因となります。

産前産後のケア
出産直後は、骨盤底筋を中心とした「インナーユニット(体の奥の支えとなる筋肉群)」が大きく弱くなります。そのため、産後に「軽い尿漏れがある」「下腹部がぽっこりして戻らない」といった悩みが起こりやすくなります。
これらの多くは、インナーユニットの働きが低下していることが原因です。産後のトレーニングでは、外側の筋肉(アウターマッスル)を鍛えるよりも、まずはインナーユニットを整えて回復させることが大切です。ピラティスはこのインナーユニットを重点的に強化できるため、産後の体の回復やお腹まわりの引き締めに効果的です。

アスリートピラティス
スポーツ選手にとって、姿勢の乱れが原因で不調に陥ることは少なくありません。技術指導だけで解決しようとしても、姿勢そのものが崩れている場合はうまくいかないことが多いのです。
姿勢が悪くなると、肩甲骨まわりや股関節の動きが制限されます。その結果、腰や膝といった部位に過度な負担がかかり、ケガのリスクが高まるだけでなく、効率的な動きもできなくなってしまいます。
ピラティスの基本は「体幹を安定させた上で四肢を動かす」という考え方。ジョセフ・ピラティスが提唱したコントロロジー(Contrology=コントロールする学問)は、まさにアスリートに欠かせない原則といえます。
そのため、ゴルフやランニングをはじめとしたスポーツのパフォーマンスアップや障害予防に、ピラティスは大きな効果を発揮します。

会員様の声

大輪之媛様
病気をきっかけに体力が落ちてしまいましたが、ピラティスを始めたことで再び大好きなテニスが楽しめるようになりました。
「長い目で見たときの目標は、おばあちゃんになっても姿勢よく元気でいることです。病気を経験したからこそ、健康でいられることのありがたみを強く感じています。ピラティスを続けていると、自分の体のことをよく理解できるので、健康維持のためにこれからも続けていきたいです。」
大輪卓之様
「ピラティスでは体幹をしっかり鍛えられ、姿勢が整うのを実感しています。その効果は日常生活の中でも大きく役立ち、毎日をより快適に、楽しく過ごせるようになりました。これからも継続して取り組んでいきたいです。」

武蔵小杉スタジオに通う美亜ルイーズさん。
ダンサーやモデルとして活動する中で、身体の歪みや捻れを整えたいという思いからピラティスを始められました。レッスンを重ねるうちに、姿勢が改善するだけでなく、腰や膝の痛みも大きく軽減したそうです。
「背骨の側弯や身体の捻れが少しずつ改善してきました。それ以上に、自分の身体の癖を知ることができたのが大きいです。マンツーマン指導なので、左右差や苦手な動きを確認してもらえ、正確な動きを身体で覚えることができました。踊っているときに出ていた膝や腰の痛みも、レッスンで相談したことでほとんど出なくなりました。」と美亜さんは話します。
ピラティスを始めてからは、姿勢改善だけでなく、パフォーマンスの精度や日常の動きやすさにも変化を感じているとのこと。「目標や改善したいことを考えてからレッスンに臨むと、より有意義な時間になり、心もすっきりするのが好きな理由のひとつです」と話してくださいました。

中学から大学まで剣道を続けてきた諸隈朋美さん。社会人になってからはデスクワーク中心の生活となり、肩こりや姿勢の乱れに悩んでいました。そこで出会ったのがピラティス。スタジオBBに通い始めて、今年で8年目を迎えます。
出産前は「デスクワークで固まった体を整えたい」という思いから通っていましたが、二人目の妊娠・育児を経て、再びピラティスの必要性を実感。産後の体の回復や姿勢改善、インナーマッスルの引き締めに大きな効果を感じています。
「忘れていた筋肉を呼び覚まし、二度目の高齢出産にも前向きに挑めるのは、ピラティスのおかげです。」と朋美さんは話します。

運動習慣がまったくなかった私は、最初にグループヨガに挑戦しましたが、思うように体を動かせず続きませんでした。
その後、マンツーマンのピラティスに出会い、インストラクターから自分に合った指導を受けることで、体の正しい動かし方が少しずつ分かるようになりました。
ピラティスを継続するうちに体が引き締まり、人生で初めてウエストのラインがはっきり出てきたのを実感しています。これからも健康と姿勢改善のために、ピラティスを続けていきたいと思います。